クレジットカード現金化の裏に潜む危険とは?
近年、クレジットカードのショッピング枠を利用した「現金化商法」に関するトラブルが急増しています。2025年4月には、実質的に高金利で金を貸し付けていたとして、東京都内で大規模な摘発が行われました。今回は、この事件の詳細とその手口、そして私たちが気をつけるべきポイントをわかりやすく解説します。
事件の概要:全国1.7万人に85億円を貸し付け
警視庁は2025年4月10日、クレジットカードのショッピング枠を悪用し、違法に高金利で金を貸し付けたとして、福井達容疑者(45)ら男4人を出資法違反(超高金利)容疑で逮捕しました。
調べによると、彼らは2017年から2024年にかけて、全国の約1万7000人に対し、合計で約85億円を貸し付け、約25億円にのぼる違法な利益を得ていたとされています。

現金化の手口:無価値の天然石を使った巧妙な仕組み
福井容疑者らは、「スペシャルクレジット」「24キャッシュ」などの現金化サイトを運営。
- 「最短最速で現金化」
- 「最大換金率100%」
といった文言で集客し、利用者にショッピング枠で高額な「天然石」を購入させていました。
実際には、天然石の仕入れ価格は1個10~70円程度であり、これを数万円で販売。その約7割にあたる現金を「キャッシュバック」として送金することで、実質的な貸し付けを行っていたのです。
違法性の根拠:利息が法定の最大52倍
警視庁は、石の販売価格とキャッシュバックとの差額が実質的な利息にあたると判断。2024年3月~6月には、京都府内の40代男性ら5人に対し、約340万円を貸し付け、法定の14.8~52.2倍の利息を受け取った疑いが持たれています。
また、同グループの別の9人も、2~3月に同様の容疑で逮捕されており、組織的かつ継続的な違法行為が行われていたことが明らかになっています。

現金化はカード会社の規約違反&トラブル多発
クレジットカード会社の利用規約では、ショッピング枠の現金化は禁止されています。にもかかわらず、こうした現金化業者は後を絶ちません。
2023年度には、国民生活センターに寄せられた現金化に関する相談件数が163件にのぼり、トラブルの多さが社会問題となっています。
消費者ができること:甘い言葉に要注意!
以下のような広告には注意しましょう:
- 「カードだけですぐに現金」
- 「審査なし」「即日振込」
- 「返済不要」「100%還元」
これらはすべて、違法な現金化業者が使う常套句です。一時的にお金を得られても、後々、多額の返済・トラブル・信用情報の傷など、大きな代償が待っている可能性があります。
まとめ:現金化は「見極め」がカギ、安全な業者選びを
今回の事件は、クレジットカードのショッピング枠を悪用した現金化商法の中でも、違法な高金利貸し付けにまで発展するケースがあることを示しています。
ただし、すべての現金化業者が違法・悪質であるとは限りません。現金化は利用者にとって手軽な資金調達手段となり得ますが、「換金率」「取引の透明性」「連絡先の明記」などをしっかり確認し、安全な業者を見極めて利用することが重要です。
当サイトでは、信頼できる業者を厳選してご紹介しています。正しい知識を持って、安全に現金化を行いましょう。
